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永添 愼一 料理長
ナガソエ シンイチ
SHINICHI NAGASOE |
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お招き屋『Didean』 |
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生年月日:1950年3月14日 |
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出身地:福島県 |
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血液型:O型 |
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趣味・特技:絵を描くこと、釣り、ゴルフ |
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好きな本・愛読書:古代史関連、谷川 健一 |
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好きな映画:ローマの休日 |
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好きな言葉・座右の銘:因果応報 |
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好きな音楽・アーティスト:ビートルズ |
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好きな場所・観光地:中国、台湾 |
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■現在に至るまでの経緯をお聞かせください。 |
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家内が抗生物質を片時も手放せないぐらいのひどいアレルギーだったんです。随分長いこと苦しんでました。
エゾウコギ(蝦夷うこぎ)という極寒の地にしか生えない漢方があります。シベリアや日本だと北海道、中国では黒竜江省のある東北地方にしか見られない植物で、体質の改善や免疫力を高める薬効があるとされているものです。
家内が中国に行った時に体調を崩し入院したことがあって、そのときにお世話になった先生に勧められたんです。「エゾウコギ(中国名では刺五加)というのがあるんだけど、ひょっとしたら体にあうかもしれない、試してみますか」ってね。
2週間ほど服用したのですが、これがすこぶる効果を発揮しました。アレルギーがすっかり無くなったんです。
食と健康の大切さを身をもって知ったというか、それで身体にいいもの、エゾウコギのような効能のあるものを世に広めたいと思って始めたのがこのお店だったということです。
お店を出したのは2000年の10月のことです。友人のイタリアンのシェフが料理を担当してくれました。
参道の現在の場所に移ったのが2008年の4月。深川不動尊に参拝されるお客様に体に優しい料理をお出ししたくてね、たとえば素八饅(すーぱーまん)っていう野菜だけを使った饅頭をやペッパーの効いた胡椒饅頭をお勧めしながら今日に至っています。 |
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■料理人となられた経緯をお聞かせください。 |
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この場所(参道)に来るに当たっては一大決心が必要でした。実は僕はというとそれまで会社勤めをしていたから暇を見つけては料理の方にシフトしていった。
沖縄の全日空ホテルの点心長をされていた香港出身の周先生という方がいらっしゃるのですが、その方についてレパートリーを広げていったわけです。
実を言うと若い頃は、学校を卒業して新聞社に入り、取材して原稿を書くという仕事をしていたんですよ。週刊誌のグラビアにお店紹介の記事があるでしょ。あれを長いこと担当しててね。身銭を切ってお店を選んで、料理人に話を聞いてっていう。
厨房に立って実際に料理をするようになると、仕上がった味を想像しながら調理していくようになりました。味を具体的にイメージをするという部分ではあのころの経験が多少は役に立っているかもしれないかな。
そういう意味では母親から自然に受け継いだ味の感覚もそうかもしれませんね。味覚ってすぐにどうこう出来るものではなくて、少しずつ染み込んでいるものだから。
原稿を書く仕事でもそうなんですけど、モノを作る喜びというのかな、その点は共通する部分があるかもしれないです。自分だけが納得しても本当の満足感は得られないんです。読んでくれる人、料理を食べてくれるお客様に喜んでもらって初めて完結するもの。一方通行では意味がないんだと思います。 |
■お店のコンセプトについてお聞かせください。 |
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農薬・減農薬の野菜や果物を産地から取り寄せ、化学調味料を使わないことが特徴かと思います。
身体によくて美味しいものをお出しするというのがコンセプト。それはブイヨン1つを作るのにしても、名古屋コーチンのガラをベースに作っています。また薬膳スープは金華ハムや豚ヒレ、丸鶏などに数種の漢方素材を加えて時間を掛けて煮込んでいく。優れた素材が持つ滋味を引き出すことにひたすら注力するという感じです。
これが薬膳カレーのスープストックにもなるんですが、何を作るにしても結局手間ひまを掛けなければ納得のいく料理は出来ないということなのでしょうか(笑)。
素八饅や水餃子、自家製パンの生地には北海道産の小麦粉『はるゆたか』を白神こだま酵母という天然の酵母で発酵させたものを使ってます。生地を練って一次発酵、二次発酵と、イーストを使えば楽なのにどうしても天然酵母にこだわってしまう。手間なんだけども、掛けるだけの価値が美味しさとして表れてくるんですよ。
お客様に喜んでもらいたいし、満足して帰ってもらいたいならそれだけのことをしなければということです。 |
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■愛玉子(オーギョーチー)ついてお聞かせください。 |
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1日を通して1番人気のあるのが愛玉子(オーギョーチー)です。お店ではそれを色々なバリエーションでお出ししてます。
かき氷とかで使用するレモンシロップをかけるのが一般的なのですが、それではうちの主義に合わない。。広島県の因島から取り寄せた無農薬レモン。これを使用した自家製のシロップをかけて召し上がっていただいてます。1番オーソドックスな愛玉子の味になりますね。
あとは『ぜんざい』。山形に佐藤製餡所という真面目な製餡所があって、そこのあんこを使った『ぜんざい』です。ざくろやいちじく、龍眼のハチミツを使ったものもあるし、変わったところでは愛玉子をお皿に並べて、そこに甘みを足したきな粉をかけたものもあります。くずもちのような食感でこれもまた格別です。
天然のものだから愛玉子は扱いが難しいんです。種子を布袋に入れて水の中で揉んでいると、愛玉子の中のペクチンが溶けて固まるという原理なんだけど、これがなかなか一筋縄ではいかない。完熟度合いによってペクチンの含有量はまちまちだから固まるはずが固まってくれないとか、ね。謎というか奥深さのある食べ物と言えますね。 |
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■最後に地域の皆様へメッセージをお願い致します。 |
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一番身体が摂取しやすいのはスープです。お身体の弱った方は固形より液体のほうが取り入れやすい。
台湾や中国に原型のある漢方を織り交ぜたスープで十全というのがあるんですが、それをアレンジしたものをお出ししています。滋養強壮を意識し、鹿のアキレスなどが入った男性用のスープと、真珠の粉に代表されるような美容に重きを置いた女性用のスープなどをご用意しています。
ごまかしのない味。身体によくて美味しい料理を真面目にお作りしています。優しく奥の深い味を是非当店で体験してみてください。
※上記記事は2010.12に取材したものです。
情報時間の経過による変化などがございます事をご了承ください。 |
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