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江戸切子専門 瀧澤硝子工芸 |
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日本・東京/伝統工芸士 瀧澤 利夫
タキザワ トシオ
TOSHIO TAKIZAWA |
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江戸切子専門 瀧澤硝子工芸 |
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生年月日:1938年8月22日 |
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出身地:長野県 |
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血液型:AB型 |
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趣味・特技:切子 |
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好きな本・愛読書:徳川家康 |
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好きな映画:洋画 |
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好きな言葉・座右の銘:がまん |
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好きな場所・観光地:ふるさとの長野 |
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■瀧澤さんが硝子工芸の職人を志したきっかけをお聞かせ下さい。 |
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私は親を早くに亡くしたんです。母親が小学校の5年生、中学2年で父が亡くなりましてね、その後は兄に面倒を見てもらっていました。ですから、中学校を出たらすぐに働こうと思っていたんです。でも、働くといっても何をしていいのかわかりませんから、当時の担任の先生に相談したんですよ。それで先生が見つけて来てくれたのが東京にいる江戸切子の職人さんのところ、ガラス工場だったんです。
私は長野の田舎で育ちまして、勉強するよりも野山を駆け回っていたような子どもでしたから、何ができるわけでもありません。でも、絵を描いたり、何か作ったりすることは好きだったんですね。それで先生が江戸切子の職人さんを紹介してくれました。 |
■「瀧澤硝子工芸」を立ち上げた経緯を教えて下さい。 |
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もともとこの地域は硝子職人が多い地域でしてね。私の兄弟子もこの場で工場を営んでいたんです。それで、私も師匠のところから独立すると同時に、兄弟子の工場に入りまして、工場長としてお世話になりました。しばらくして兄弟子はHOYA硝子の大きい会社を立ち上げることになったんですが、その際に「ずっと頑張ってくれたから、君が払える範囲の月賦でこの工場を譲るよ」と言ってくれたんですね。それで、私がこの工場を引き継ぎました。それが昭和40年8月のことです。それ以来、ずっとここで作っています。 |
■長い切子人生の中で大切にしていらっしゃったことは何でしょうか? |
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職人ですから、依頼を受けたら約束通りの商品を納めることを大切にしてきましたが、やはり年を重ねて考えも変わりました。私は東京カットガラス工芸協同組合の江戸切子部長も勤めていたんですが、役職を務めるようになるとやはり組合のことや硝子工芸についてどう広めるかを考えるようになります。硝子工芸のレベルアップについてもずいぶん考えましたよ。そのような中で、毎年東京ドームで開かれる食器関係のイベントでも、中心的な役割を担って欲しいと言われたんです。「これはチャンスだ」と思いましてね、組合を挙げて出展しました。なんといっても全国から30万人が来るイベントですし、売り上げも凄い。江戸切子の宣伝には最高のイベントでしょう。でも、残念ながら経費の問題もあってね、しばらくしてから組合は出展を見合わせることになってしまったんです。ただ、それ以降は私が「瀧澤」個人の名前で出展しています。やはり江戸切子というものを多くの皆さんに知って頂くためには、このような場をなくしてはならないと思うんですよ。私は「江戸切子」講座の講師を10年程務めていますが、これも一般の人に切子を知って欲しいという思いから。でも、私自身が切子の原点を見返す機会にもなりますし、新しい生徒さん、一般の方が夢中になって切子に向かって下さる姿は、やはり嬉しいですね。 |
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■瀧澤さんが現在、力を注いでいらっしゃることを教えて下さい。 |
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作品作りはもちろんですが、江戸切子の普及に繋がることはできるだけお受けしています。東京ドームでのイベントもそうですし、講座の講師もそうですね。最初は「先生!先生」なんて言われるとむずがゆくて仕方なかったけど(笑)。確かに教えているんだから先生かと、徐々に慣れてきました。講演会に呼ばれたり、イベントで著名人との対話なんていうのもやっていますよ。ただ、横田基地にきたアメリカ人の方々が見学にいらっしゃった時には、英語なんて喋れませんから通訳を立ててもらいました(笑)。最近では芸術大学の学生さんや、伝統工芸などを学ぶ学生さんなどが卒業論文に書きたいからと、話を聞きに来ますね。そんな時に決まって最初に言うのが「私は中学しか出ておりません。でも、私から得るものがあるかどうかはわかりませんが、皆さんが私を探して訪ねてきて下さるのなら、快くお引き受けしましょう」と伝えているんですよ。
普通、職人は黙々と物づくりに向かう者ですから、無口か、口下手な者が多いんですが、私は人前に出て話す機会が多いものですから、ついつい口数が多くなってしまいますね(笑)。職人のイメージとは違うかも知れませんが、やはり話すことで伝わることもある。皆さんとお話することで私も気付くことがありますし、それがまた作品作りに繋がっていくんですよ。 |
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■最後に地域の皆様にメッセージをお願い致します。 |
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国、都から伝統工芸士の認定も頂きましたが、より人に見せる仕事、見られる作品を作らなくてはと思っています。江戸切子の伝統の技と、江戸切子自体を知ってもらうためにも、江戸切子職人として、国の伝統工芸士として責任を持ちつつ、恥じない仕事をして行きたいですね。
地元江東区はもちろんのこと、青森や岩手、愛知など全国からも小学生・中学生が江戸切子の体験に来てくれます。もちろん大人の方も受け入れていますよ。奥の工場で体験と江戸切子のお話をしていますので、興味がある方は問い合わせてください。また、江戸切子の販売はネットを通しても行っていますので、こちらも宜しくお願いします。
※上記記事は2012.3に取材したものです。
情報時間の経過による変化などがございます事をご了承ください。 |
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