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横浜 文孝 次長
ヨコハマ フミタカ
FUMITAKA YOKOHAMA |
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芭蕉記念館 |
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生年月日:1955年7月29日 |
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出身地:青森県 |
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出身地:A型 |
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趣味・特技:読書 |
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好きな本・愛読書:推理小説、西村京太郎 |
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好きな言葉・座右の銘:誠意 |
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好きな音楽:ナツメロ |
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好きな場所・観光地:深川 |
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■横浜次長がこのお仕事に携わることになったきっかけを教えて下さい。 |
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私は大学の時に日本史、大学院でも引き続き日本史と、元々は歴史学専攻だったんです。特に歴史学の中でも江戸時代の農村研究が主で、芭蕉とは全く無関係な研究をしていました(笑)。しかし、大学院卒業時にこちらの記念館の話を頂いたので、歴史研究で食べて行くなんて難しいですからね、すぐに飛びついちゃったんです(笑)。
そのようなわけですから、私が芭蕉の研究を始めたのは財団に入ってから。実は遅いスタートだったんですよ。
ただ、ゼロから芭蕉について研究を始めた分、先入観なく芭蕉の研究に取りかかれたのは良かったのかもしれません。日本文学で芭蕉をずっと研究されてきた方からすると、歴史学の視点を持った私の研究はとても斬新だったようですよ。 |
■展示テーマにもなった横浜次長の研究『芭蕉の肖像』についてお聞かせ下さい。 |
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最初の研究『芭蕉の肖像』は、日本文学の先生方と話す中で研究視点のギャップに驚き、じゃあ、自分ができることはないか、と思ったのが研究のきっかけでした。芭蕉研究は日本文学の領域で、今までの芭蕉研究の成果というものは日本文学の方がやってきたことでしたが、歴史学の視点を持つ私から見た芭蕉の研究はどうだろうか、と思ったんです。
論文の内容は具体的には「芭蕉の肖像画をどのように読むか」という見方の提示ですね。作品から芭蕉を見てきた人は作品が主で、その後に歴史の事実(深川への移住の理由)が付いてくる考え方。芭蕉は作品に独自性を持たせるために場所、住居を移動したという見方をされるんですが、私の場合は、環境論と言いますか、火事の多かった江戸時代、火事の中で芭蕉が翻弄されて住居を変える中で作った作品、芭蕉の変遷ありきで作品がついてきたという考えでの研究だったんです。初めて発表した時、日本文学の方々には新しい視点からの研究だと、驚きとインパクトを与えたようでしたし、面白い考え方だというお話も頂きましたね。 |
■「芭蕉記念館」の概要をお話し下さい。 |
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芭蕉記念館は芭蕉の業績を讃え、芭蕉に関する様々な資料や俳文学関係の資料の公開、展示を行うために、昭和56年4月に開館しました。芭蕉が住んでいた「芭蕉庵」があったゆかりの地に建てられており、記念館の日本庭園には 芭蕉の俳句にちなんだ花や草木、池、滝を施しています。庭園には当時の芭蕉庵を模した茅葺き屋根のほこらや芭蕉の句碑も設置していまして、こじんまりとした庭園ではありますが、芭蕉庵の雰囲気を味わうことができると思います。
館内二階・三階の展示室では常設展と企画展を行っています。また、図書室には芭蕉研究に関する書や紀行文、芭蕉全集、俳諧史など約7000冊を蔵書していまして、一般の方もご利用頂くことができます。句会や俳句教室なども定期的に行っているので、ご興味がある方は、是非、お問い合わせ下さい。 |
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■横浜次長が心がけていることはなんでしょうか? |
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この地域の方々に、もっと芭蕉を身近に感じてもらいたいと思っています。過去の偉人として芭蕉の業績は日本文化の中に位置づけられていますが、ゆかりのあるこの地域の方々にはもっと「芭蕉」という人を身近な人としてとらえて欲しいんです。
小学生などには説明が難しく、ただの展示ではわからないかもしれませんが、もっと感じてもらえるために、「おくのほそ道」の作品を漫画で表現するという試みも行いました。江東区内の漫画家、沖山潤さんに画を依頼し、ビジュアル的に芭蕉の句をとらえた場合はどうなるのかと、視覚の中で芭蕉作品を表現することで、芭蕉の持つ魅力を存分に伝えていきたいと思ったんです。漫画展の際は、例年になく来館者数も増え、親子連れ、子どもたちの姿も多く見かけましたね。
今、深川地域は散策の場として楽しまれていますから、これからも皆さんが気軽に来館できるよう、当館をさらに盛り立てていこうと思います。 |
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■最後に地域の皆様にメッセージをお願い致します。 |
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この地域の人にとっての芭蕉は親しみある存在で、地元の人たちは芭蕉のことを「芭蕉さん」と、親しみをこめて呼んでいます。散策に来た人に尋ねられば、「芭蕉さんはね」と説明したという話も伺いました。このようにこの地域は「松尾芭蕉」がキーワードでもありますから、記念館も地域の人たちと連携して街ぐるみで運営して行きたいと思います。
近くの小学校とは連携して、年に二回、七夕とお正月に子供たちに俳句を作ってもらい、エントランスに飾らせて頂いてもいます。今後はもっとお互いのコミュニケーションを取って、コミュニティーセンターのように当館を使って欲しいと思いますので、宜しくお願いします。
また、年2回の企画展、年1回の特別展も、貴重な展示物で皆さんに楽しんで頂けるように心がけていますので、どうぞお越し下さい。
※上記記事は2012.3に取材したものです。
情報時間の経過による変化などがございます事をご了承ください。 |
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