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北村 均 庭師
キタムラ ヒトシ
HITOSHI KITAMURA |
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清澄庭園 |
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生年月日:1961年6月20日 |
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出身地:長野県 |
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血液型:O型 |
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趣味・特技:庭園巡り |
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好きな本・愛読書:庭園の見方、作庭の本など |
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好きな映画:ギターを持った渡り鳥シリーズ |
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好きな言葉・座右の銘:その時はその時です。その時もその時です。 |
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好きな音楽・アーティスト:ビリー・バンバン |
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好きな場所・観光地:長野県 |
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■北村さんが庭師のお仕事を志したきっかけをお聞かせ下さい。 |
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学生時代は写真の勉強をしていまして、短い間でしたがカメラマンさんのアシスタントの仕事に就いていたんです。ある時、庭の撮影をする仕事を受けたんですが、その仕事を通して庭の魅力に引き込まれてしまったんです。それで、撮る側ではなく造る側に回ってみたいと思いまして、この仕事に就きました。庭師になって25年になりますね。浜離宮恩賜庭園、小石川後楽園などの都立文化財庭園に勤めた後、4年前から清澄庭園の庭師を勤めています。 |
■清澄庭園についてご紹介下さい。 |
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江戸時代は当時の豪商・紀伊國屋文左衛門の別荘地だったそうですが、明治11年に荒廃していたこの土地を三菱の創始者、岩崎弥太郎が買い取り、大規模な庭園にと造成したのがこの「清澄庭園」の原形です。もともとは三菱の社員との交流や賓客の接待の場として創設された庭園で、当時は「深川親睦園」と名付けられていたんですよ。
岩崎さんは無類の庭好きとしても有名で、自社の汽船で全国各地から石を収集してこの庭園に配置したんです。ですから、庭園の随所にある名石はこの庭園の見どころの一つですね。また、当時は隅田川から水を引き入れた潮入の池、大泉水(※現在は雨水を利用)でして、明治の庭園を代表する「回遊式林泉庭園」としても有名です。
※泉水を中心に庭をめぐり、次々と展開する形式を楽しむ庭園の様式のこと |
■庭師として大切にしていることはなんでしょうか? |
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どこの文化財庭園でも一緒ですが、自分たちの思い入れや好みで造るという世界ではなく、歴史を守らなくてはいけないという意識で管理していかなくてはいけません。ですから、自分のこだわりを出すよりも「守る」ことが大事なんです。ここ清澄庭園にも、色々なアドバイザーになって下さる先生方がいらっしゃいまして、そのアドバイスをもとに文化財の価値を落とすような管理をしない、いわゆる現代風ではなく、10年先も20年先も文化財の歴史を残して行けるような管理をしていくことが私たちの役目になります。もちろん周辺の環境、庭園周囲のビルなどとの兼ね合いもありますが、そのような点も考慮しつつ、頂いたアドバイスをもとに庭を管理し、次の世代にバトンを渡して行こうと考えています。 |
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■清澄庭園の見どころをお伝え下さい。 |
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「どこを」ですとか、「どの季節を」というのではなく、四季を通じて楽しんで頂きたいと思います。春ですと花々が咲き、色づいた庭園を観ることができますが、個人的にはモミジの芽が出て花が咲く、そのような息吹を感じられる点がお勧めですね。また、梅雨の時期は「石」に目を向けて頂きたいですね。岩崎さんが太平洋から船で運んできた石の数々が、雨に濡れてしっとりとする、その趣きの深さは乾いた石とは比べられません。清澄庭園ならではの見どころだと思います。夏は夏で涼を求めて来られる方もいらっしゃいますよ。冬は園内の何カ所かで雪吊りを行います。東京では必要ないのでしょうが、来園者の方に楽しんで頂くためにやっています。霜除けに藁を巻いたものを配置してみたりもするので、そんなところにも目を向けて頂けると嬉しいですね。
四季を通じて楽しめる庭園を管理するという意味では、庭師として気を抜けないのですが(笑)、いつ来てもらっても楽しんで頂けるように、これからも頑張っていきたいと思います。 |
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■最後に地域の皆様にメッセージをお願い致します。 |
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清澄庭園には花をイメージして来られる方が多いのですが、花だけでなく、いろいろ観て楽しんで頂きたいですね。歴史散策の方や歩け歩けの会、七福神巡りで立ち寄られた方などもいらっしゃいますが、個人で写真撮影に来られたり、バードウオッチングに来られる方も多いですよ。
嬉しいのは外国の方ですね。日本の文化に触れたいと、勉強して来られる方が多いので、日本の方以上に熱心に観て下さるんです。ですから、期待を裏切らないように日本の庭園、歴史を守っていきたいですね。
清澄庭園では4回で元が取れる年間パスポートを発行していますので、こちらを利用して頂くと、気軽に来られると思います。また、無料の庭園ガイドも行っています。ガイドは日曜・祝日の定例になりますが、事前にご相談頂ければ平日でも対応できますので、こちらも是非、ご利用下さい。
※上記記事は2012.5に取材したものです。
情報時間の経過による変化などがございます事をご了承ください。 |
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