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伊藤歯科医院

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伊藤 裕通 院長 & 嘉彦 副院長
インタビュー
伊藤 裕通 院長 & 嘉彦 副院長 イトウ ヒロミチ & ヨシヒコ
ITO HIROMICHI & YOSHIHIKO
伊藤歯科医院
生年月日:[院長]1957年8月13日 [副院長]1964年8月26日
出身地:[院長・副院長]東京都
血液型:[院長・副院長]O型
趣味・特技:[院長]山登り [副院長]テニス、バドミントン、ゴルフ
好きな本・愛読書:[院長]タモリのTOKYO坂道美学入門 [副院長]医療系の雑誌
好きな映画:[院長]ALWAYS 三丁目の夕日 [副院長]北野武の映画
好きな言葉・座右の銘:[院長]少欲知足 [副院長]今日やれることは今日やる
好きな音楽・アーティスト:[院長]80年代の洋楽 [副院長]山下達郎、松任谷由実、中島みゆき
好きな場所・観光地:[院長]奥多摩などの自然の中 [副院長]隅田川のほとり(自転車での散歩コースです)
■お二人が歯科医師を志したきっかけを教えてください。
【裕通 院長】
幼い頃から医療関係の仕事に就きたいと思っていたのですが、歯科医師を目指したのは祖父の歯を治してあげたいと思ったからです。
高校生のとき、定期的に愛知に住む祖父が歯の治療のために東京まで出てきていました。いつもうちで泊まっていたのですが、食事をする度に入れ歯が合わずにボロボロ食べ物をこぼすんです。その姿をみるのがつらくて、いつか自分が治してあげたいと思ったんですよね。
実家は材木屋でしたから跡を継ぐという選択肢もあったのですが、父は歯科医師をめざすことを快く応援してくれました。実は、この医院はもともと自宅兼材木屋だった場所なんです。自宅はそのままに歯科医院として20年前に開業し、私が院長、弟が副院長を務めています。妻も歯科衛生士として働いています。

【嘉彦 副院長】
私が憧れていたのは人工心臓をつくる科学者なんです。実は人工心臓というのは手塚治虫の「ブラックジャック」に出てきた架空のものなのですが、そういう意味では小さい頃から医療関係の仕事には興味をもっていましたね。
歯科医師を目指したのは、兄の後を追いかけてです。兄とは高校以外、同じ進路を歩んできました。両親が共働きだったので、兄とは小さい頃からずっと一緒でした。だから、自分にとっては兄と同じ歯科医師を目指すのはとても自然なことだったんです。
大学では兄が入れ歯やさし歯などを学ぶ補綴(ほてつ)、私が歯周病の専攻でした。将来の開業を見越してそれぞれ違う専門分野を身につけたんですよ。

伊藤 裕通 院長 & 嘉彦 副院長 伊藤 裕通 院長 & 嘉彦 副院長

■こちらの医院の特徴を教えてください。
【裕通 院長】
月に450人ほどの患者さんを診ますが、4分の1が75歳以上の後期高齢者の方です。私たち自身がここで生まれ育ったものですから、昔からの顔見知りも多いですね。気心の知れた方はいまだに私のことを「お兄ちゃん」、弟のことを「よっちゃん」と親しみを込めて呼んでくれます。
ですから、治療中に脱線することも多く、気がつけば30分以上も世間話をしてたなんてこともよくあります。歯科とは関係のない疾患の相談をされて、私が知り合いの病院に電話をして予約を取り付けることもあるんですよ(笑)。ご年配の患者さんの場合は医療全般に関わる“コーディネーター”のような気持ちでいつも治療に臨んでいます。

あとは近隣にお住まいの主婦の方、お子さん、個人で会社を経営している事業主さんなどがいらっしゃいますね。場所が大通りから外れているので患者さんはどうしても地元の方か、紹介で来られる方が中心になります。
地域に根ざした歯科医院として、開業以来ずっと近隣の皆さんの「歯の健康」を守ってきました。

また、当院は東京医学技術専門学校の臨床研修先になっています。歯科衛生士や臨床検査技師の育成にも尽力しています。

■診療中に心がけていることを教えてください。
伊藤 裕通 院長 & 嘉彦 副院長【裕通 院長】
治療には患者さんの利益を第一に考えてあたるように心がけています。利益というのは自費診療か否かという金銭的なことだけでなく、それが本当に患者さんに必要かどうかを見極めて治療にあたるということです。
例えば70歳、80歳の患者さんの歯に、この先大きくなるのに何十年もかかる虫歯を見つけたとします。無理をして治療をするよりも、手をつけないほうが患者さんの負担にならないで済みますよね。教科書どおりの治療では、患者さんの立場に立った治療ができないこともあるんです。そういうことを常に意識しながら治療にはあたるようにしています。

【嘉彦 副院長】
私も兄と同様に患者さんの利益を優先することを第一に考えていますが、付け足すとすれば治療に関する理解を深めていただくということですね。そのために問診は時間をかけておこないます。
また、ご自宅でできる予防法なども丁寧に説明するようにしています。例えば歯周病の原因のひとつに、歯の噛み過ぎというのがあります。歯というのは本来、咀嚼するとき以外は噛んではいけないものなんです。無意識に噛む癖がついて、それが原因で歯周病や知覚過敏になることがあるんですよ。
そういう方には「上下の歯を触れさせない」と書いた紙を冷蔵庫や洗面台に貼り付けて噛み癖をなくす『TCH是正法』などを紹介しています。歯の健康を守るために当院で治療を受けていただくことも大切ですが、日頃の生活から見直し、歯に対する意識を変えていただくことも重要だと考えています。

■今後、取り組みたいことがあれば教えてください。
【裕通 院長】
今一番気になっているのが、在宅診療に関する問題です。
現在、月間450人の患者さんに対応しながら、休憩時間や休診日の木曜日だけ在宅の患者さんのお宅に訪問しています。しかし、当院の歯科医師は私たち2人だけですので、十分に対応できているとはいえません。ご高齢の患者さんが多いことから、今後はより一層、在宅診療の要望が高まると考えています。
また、老人ホームなどの施設に入居された患者さんへの治療は、専属医がいらっしゃるところもあって難しい場合があります。長年、当院で治療を受けている患者さんは、私たちが継続して治療をするのが望ましいと考えていますが、現実的に難しい面がたくさんあるのも事実です。
これらの問題をクリアしながら在宅診療を行える体制づくりに取り組み、近い将来、軌道に乗せたいと考えています。

■最後に地域の皆さんへメッセージをお願いします。
歯の健康を守るにはブラッシングも大切ですが、最も重要なのは日頃の食事から気をつけ、栄養を十分に摂ることです。栄養不足が原因で歯周病になるケースもあるんですよ。
特にご年配の方は噛む力が弱くなり、食べ物のカスが気管にはいって誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)を引き起こす可能性もあります。そうなると重症化することも考えられます。毎日の食生活に気をつけ、ぜひとも歯の健康維持に努めていただきたいですね。

また、患者さんの中にはギリギリになるまで治療に訪れない方がたくさんいらっしゃいます。皆さん江戸っ子だからか、少々痛くてもずっと我慢してらっしゃるんですよね(笑)。でも、初期の段階なら簡単に治療できることが、放っておくと長期化することも考えられます。少しでも歯に違和感がある方はぜひお気軽にお立ち寄りください。
読者の方の中には前回の治療から間が空いてしまって、来院しづらいという方もいらっしゃるかもしれませんが、全然気にすることはありませんよ。いつでもお待ちしていますので、ご連絡ください。一緒に歯の健康を守っていきましょう。

※上記記事は2013.1に取材したものです。
情報時間の経過による変化などがございます事をご了承ください。


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