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松峯 寿美 院長
マツミネ トシミ
TOSHIMI MATUMINE |
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東峯婦人クリニック |
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出身地:東京都 |
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趣味・特技:藤間流日本舞踊 |
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好きな本:『おしゃべり外科医の歴史談義』 |
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好きな映画:慕情 |
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座右の銘・好きな言葉:塞翁が馬 |
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好きな音楽・好きなアーティスト:岩崎宏美 |
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■女性だからこそ出来る仕事を得たいと願い…… |
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医師を志したのは、それはやっぱり、私が女性だからでしょうね。女性はどんな境遇になっても経済的に自立していけないといけない。両親をはじめ、周囲からそう言われて育ちました。そこで選んだのが医師という職業であり、その考えに一致していたが、母校である東京女子医科大学だったのです。女性は手に職を持ち、どんな国、どのような境遇になっても子供を育てる能力を持たねばならない。これは、女子医大の創立者、吉岡彌生先生のお言葉です。私は現在、大学の同窓会の理事を仰せつかっていますが、いまの学生さん達にもその言葉の心を理解してもらいたいと思っています。
吉岡彌生先生は、優れた産婦人科医でもありました。婦人科は女性にとって最もデリケートな部位を対象とする科。だからこそ、症状がありながらも手遅れになってしまうケースが多々ありました。吉岡先生は女性自らがその科に携わることにより、その障壁を低いものにしようと考えられたのです。私は先生のそのお考えにも共鳴し、同じ道を選んだということになります。
『東峯婦人クリニック』は1980年に開業いたしました。開業当時は、女性が産婦人科を訪れることに気後れをまだ感じていた時代です。この場所は大きな通りから1本路地に入ったところにありますから、その点で好ましかったのですね。もちろん、今はほとんどの女性がむしろ積極的に産婦人科を受診されるようになっています。その意味では、本当に良い時代になったと思っています。 |
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■女性のすべてをケアしていく婦人クリニック |
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このあいだも、「私、ここで先生にとりあげていただいたんです」というお母さんがいらっしゃいました。もう36年目ですから、親子二代という方も数えきれないくらい増えていますね。
『東峯婦人クリニック』は不妊治療を主体として診療を始め、今では分娩から婦人科、美容皮膚科にいたるまでに扱う分野が広がっています。そこには、「女性のトータルをケアしていきたい」という私の想いがありました。
“婦人科”クリニックではなく、婦人クリニックと名付けたのは開業の時のことで、当時は行政からなかなか許可をいただけませんでした。今ではレディースクリニックが当たり前になっていますけども、その当時は、“科”が入らないことには認められない時代だったんですね。
女性は年齢というステージが変わるごとに、お悩みもまた変化していきます。妊娠・出産はもちろんのこと、思春期の生理のお悩みや更年期障害。そしてある程度のお年になれば、しみ・シワ・たるみといったことも大きな悩みになります。それをカバーするのが美容皮膚科であり、そのために当院には経験を積んだ形成外科医と皮膚科医が在籍しています。
女性はいくつになっても女性なんです。いつもキレイでいてもらいたいし、小児から思春期、成熟女性、それから更年期、老年期にいたるまで、女性のすべてを診ていける婦人クリニックであり続けたいと思っています。 |
■赤ちゃんとの絆を深めていただくために |
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院内のお部屋はすべて個室になっています。壁紙やカーテン、ベッドなどのインテリアはご自宅にいるような雰囲気のものを選び、病院っぽくならないよう配慮しています。お産のあと、1週間から10日間は、赤ちゃんとゆっくり出来る大切な時期。またすぐに忙しい現実に戻らなければならないからこそ、こちらにいる間はゆっくりしてもらいたいのです。
こだわりは、お食事にもおよびますが、当院ではあえて、華美ではない家庭料理、どちらかといえば薬膳に近いものをお出ししています。今は退院時にフランス料理のフルコースを振る舞われるクリニックもありますよね。それはそれで1つの考え方なのでしょうけども、あまり脂っこいものやカロリーの高い食べ物は、乳腺炎の原因になることがあるのです。当院のお食事はそれを踏まえたものになっており、お母さんには母乳をしっかり出してもらって、赤ちゃんに対する愛着形成をうながすことが大切だと考えています。
愛着形成ということでもう1つ申し上げますと、できることなら、すべすべの手で赤ちゃんをさわってもらいたいですね。ご自分で顔をさわるとおわかりになると思うのですが、すべすべのやわらかい手でさわると、赤ちゃんは気持ちいいんですね。それが今度は、赤ちゃんからお母さんへの愛着にもつながっていきます。どうぞ優しい手で赤ちゃんを見てあげてください。 |
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■その時期だからこそ、お母さんを大切にしてあげたい |
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『東峯婦人クリニック』では、産後ケアセンターを併設しています。デイケアとショートステイとがあり、お母さんは赤ちゃんを助産師に任せ、思う存分昼寝をしたり、ゆっくりごはんを食べていただけます。
お母さんにとって、出産後2週間から4週間は非常にデリケートな時期になります。いわゆる産後うつのピークは、出産から2週間目以降。出産後1週間は入院されていますし、お家に帰られてすぐの1週間もまだ大丈夫なのですが、2週間を過ぎると、「こんなはずじゃなかった…」と戸惑い、それが過剰なストレスになってしまうのです。それゆえに、2週間目の産後ケアが非常に大切になってくるわけです。
江東区では行政が費用面でもバックアップしてくれる仕組みができあがっています。その時期こそ自分を大切にしてもらいたいし、リフレッシュする時間を周囲も作ってあげてもらいたいですね。 |
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■これから受診される患者さんへ |
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分娩では、赤ちゃんとお母さん、2つの命を見ることが必要になってきます。ですから、分娩施設を選ぶ際は、少なくともドクターが2人は常勤でいるところを選んでいただければと思います。
何かをあきらめて、これをとろう、なんて思わないでください。すべてを手に入れることは充分に可能です。キャリアアップも大事だし、結婚・出産もすべて大事。確かに大変なこともあると思いますが、過ぎてしまえばすべていい思い出となり、だからこそ手に入れられるものもあります。私自身の経験も踏まえ、精一杯フォローしていきますので、勇気を持って女性の幸せをつかんでください。
※上記記事は2017年6月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。 |
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